耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科

ご案内

吉野川医療センターの耳鼻咽喉科では一般的な外来および入院診療に加え、特色のある以下の診療を行っています。
睡眠時無呼吸症候群に対して終夜睡眠ポリグラフ検査を実施し、令和5年度の時点で約500名にCPAP治療を行っており、徳島県下で最多の実績です。
また主に未就学児を対象として構音障害(発音が悪い)や言語発達遅滞(言葉が遅い)に対し言語聴覚士による言語聴覚療法を行っています。
高齢者や小児の難聴に対して補聴器適合検査を行い、認定補聴器技能者と共に補聴器のフィッティングや聴覚管理を行っています。嚥下障害が疑われる方に対しては嚥下内視鏡検査や嚥下造影検査を行い、食事指導や誤嚥防止手術を行っています。

なお月曜から金曜の午前中の一般外来は予約患者さんを優先して診療しています。
各専門外来(小児言語外来・睡眠外来・補聴器外来)は完全予約制です。

外来担当表

 
午前 1診 大西 藤本 大西 藤本 川田
(予約のみ)
2診 小児言語
午後 手術 補聴器外来 睡眠外来 睡眠外来
(再診)/手術
手術

医師紹介

藤本 知佐

専門分野 耳鼻咽喉科・頭頸部外科全般
小児難聴言語、睡眠時無呼吸症候群
資格等 耳鼻咽喉科専門医・指導医、医学博士
徳島大学医学部臨床教授
音声言語機能等判定医師
補聴器適合判定医師、補聴器相談医

大西 皓貴

専門分野 耳鼻咽喉科・頭頸部外科全般
嚥下障害
資格等 耳鼻咽喉科専門医・指導医、医学博士
補聴器適合判定医師、補聴器相談医
嚥下相談医

川田 育二

専門分野 耳鼻咽喉科・頭頸部外科全般
小児難聴言語、嚥下障害
睡眠時無呼吸症候群
資格等 耳鼻咽喉科専門医・指導医、医学博士
音声言語機能等判定医師
補聴器適合判定医師、補聴器相談医

代表疾患と治療

耳の疾患

中耳炎や外耳炎の主な症状は耳痛や耳閉感、難聴、耳だれです。
これらの疾患は通常お薬や処置により治療しますが、手術が必要な場合もあります。
急に片耳が聞こえにくくなり耳閉感や耳鳴りを伴う場合、突発性難聴を発症した可能性があり、早めの検査や治療が必要です。
高齢者や小児の難聴に対して、補聴器が必要かどうかを判断し、補聴器外来で認定補聴器技能者と共に補聴器の試聴や調整をしています。回転性めまい発作は内耳の不調が原因で起こることが多く、眼振検査や聴力検査を行う耳鼻咽喉科が専門となり診療します。末梢性顔面神経麻痺も耳鼻咽喉科で治療しています。

当院は日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の定める新生児聴覚スクリーニング検査後の二次聴力検査機関に指定されています。先天性難聴などの聴覚障害が疑われる小児に対して、ABR検査およびASSR検査や遊戯聴力検査などの精密検査を行っています。

鼻の疾患

副鼻腔炎は鼻づまりや膿性鼻漏の他、嗅覚の低下や痛みを伴うことがあります。
内視鏡検査やCT検査を行った上でまずはお薬で治療しますが、治癒しない場合は診断と治療のため主に全身麻酔下で内視鏡下鼻副鼻腔手術を行います。
鼻中隔弯曲症やアレルギー性鼻炎により鼻閉がひどい場合は症状改善を目的とした鼻の手術治療も行っています。
鼻中隔弯曲症による鼻閉のためCPAP治療の継続が困難な睡眠時無呼吸症候群の方は、鼻手術を受けることでCPAP治療を続けやすくなります。

スギ花粉症およびダニアレルギーによるアレルギー性鼻炎に対して舌下免疫療法も行っています。
舌下免疫療法は鼻炎症状の強い方やクラブ活動など屋外でのスポーツをしているお子さんに適しています。
繰り返す鼻出血・止まらない鼻出血にも対応しています。

のどの疾患

激しいのどの痛みがある場合は、急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍、急性喉頭蓋炎、咽頭異物などの可能性があります。
当科ではそれらの疾患に対して入院での点滴治療や手術治療、異物除去も行っています。
のどの違和感や鈍い痛み、声がれ、飲み込みが悪くムセやすい、などといった症状が改善せずに続いている場合はのどの奥に腫瘍ができていることがありますので内視鏡検査などで異常の有無を確かめる必要があります。

顔面・あご・首・舌のできものや外傷など

様々な疾患が原因となります。
内視鏡検査、超音波検査・CT・MRI等の画像検査、血液検査などを行った上で手術を含めた総合的な診断と治療を行っています。

音声・言語・嚥下の疾患

声帯ポリープや声帯結節などの診断、発声指導や手術治療を行っています。
小児のことばに関する疾患(器質性および機能性構音障害、言語発達遅滞、吃音症、舌小帯短縮症、口蓋裂など)の診断や治療を言語聴覚士と連携して行っています。
食事中のムセや誤嚥性肺炎など嚥下の問題がある方に嚥下内視鏡検査や嚥下造影検査を行い、適切な食事方法の指導や手術治療を行っています。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に大いびきをかき呼吸が止まる、睡眠時間は足りているのに昼間の眠気が強い、などの症状がある方に対して、終夜睡眠ポリグラフ検査(1泊入院)や簡易検査(外来での検査器械貸出し)を行っています。
精査の結果、中等症から重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断した方に対してCPAP治療(持続陽圧呼吸療法)を行っています。
中枢性睡眠時無呼吸症候群に対しCPAP治療で改善が得られない場合はASV治療(適応補助換気)を行っています。

手術

耳科手術

慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術および鼓膜形成術や鼓膜穿孔閉鎖術、顔面神経麻痺に対する顔面神経減荷術、難治性の滲出性中耳炎に対する鼓膜チューブ留置術、先天性耳瘻孔の手術など

鼻科手術

慢性副鼻腔炎や腫瘍性病変に対する内視鏡下鼻副鼻腔手術、鼻閉を伴う鼻中隔弯曲症に対する鼻中隔矯正術および下鼻甲介手術、鼻骨骨折や眼窩吹き抜け骨折などの外傷性疾患に対する手術治療など

口腔咽喉頭の手術

扁桃摘出術、アデノイド切除術、扁桃周囲膿瘍切開術、声帯ポリープや喉頭腫瘍に対する喉頭微細術、口唇腫瘍や舌腫瘍の手術、舌小帯短縮症の手術、咽頭異物の除去手術など

頭頸部の手術

耳下腺腫瘍・顎下腺腫瘍などの腫瘍性病変に対する手術、正中頸嚢胞・顎下腺唾石症・頸部膿瘍などの非腫瘍性疾患に対する手術、気管切開術、誤嚥防止手術など

手術件数

令和4年度には耳科手術50件、鼻科手術132件、咽喉頭領域の手術121件、頭頸部領域の手術31件、その他の手術20件と合計354件の手術を実施しています。

施設認定

日本耳鼻咽喉科学会専門医研修施設
徳島県軽度・中等度難聴児補聴器購入費助成事業に関わる指定医療機関
新生児聴覚スクリーニング検査後の二次聴力検査機関